計画を工夫する、テストを活用して伸びる

計画を工夫する

学習計画を立てるときは、楽しみながら工夫して、実行できそうな計画を立てることをお勧めします。脳の働きを活かせるような計画が良いです。

私が中学生時代に実践していた方法とコツを具体的にご紹介しますので、参考にしてください。

  1. 起床後に計算・暗記・英会話(NHKラジオ)
  2. 思考系(英語・数学)は1セット90分
  3. 作業系(宿題・暗記)は隙間時間に
  4. 息抜きに資料集や地図帳を見る
  5. 就寝前に暗記・当日の復習
  6. 週末に1週間の総復習・翌週の計画作成

朝はウォーミングアップの時間として、簡単な問題や前日の暗記チェックを行います。思考系の学習はしっかり時間を設けて(私の場合は90分)、集中して取り組むと力が伸びます。作業系の学習は時間を設けて取り組むのがもったいないため、隙間時間に詰め込みました。暗記はゴールデンタイムと言われる就寝前にまとめて行い、睡眠中に記憶の定着を図りました。計画や勉強法は1週間単位で見直しと改善を行い、翌週へつなげました。こうして、自分なりの学習リズムを確立します。一朝一夕で身につくものではなく、根気よく実践してください。

脳にとってどのような学習が適しているかは、実際にいろいろ試してみないとわかりません。脳科学の本を読むなどして、自分なりに勉強方法を工夫していくと良いです。私は池谷裕二さんの書籍をよく読んで参考にしていました。子どもにもわかりやすく書かれていますので、おすすめです。

テストを活用して伸びる

中学生になると大きなイベントの一つに定期テストがあります。1-2ヶ月おきに実施されるもので、成績評価や高校の入学試験につながるという点では大きな影響力があります。そのため、テスト対策を立てて熱心に勉強する生徒が多いです。

私も中学1年の頃は、テスト勉強に勤しんで試験に臨んでいました。試験の3週間前に学習計画を立てました。まとめノートを丁寧に作成し、毎日復習を徹底することで、弱点を全て克服することを心がけました。ところが、中学2年の1学期に、テスト勉強の意義に疑問を抱き、試験対策を中止しました。

大量暗記→忘却の繰り返しに儚さを感じたのです。また、該当範囲を演習・暗記さえすれば高得点が容易に取れるテスト自体に不満を覚えるようになりました。学校の定期テストは、思考力ではなく記憶量・演習量を測っているだけです。テスト勉強は時間の無駄だと判断し、以降はテストに関係なく、自分の望む勉強を心行くまですることにしました。

勉強をこのように捉えると気が楽になりました。自分の学習リズムを定期テストに邪魔されることなく、勉強を続けることができました。定期テストは弱点をチェックする機会として機能しました。テスト前ではなく、テスト後にしっかり復習を行うことで、該当範囲を効率よく学習することができました。

  1. テスト中に理解度を記入(○△×)
  2. 理解度を元に参考書でひと通り復習
  3. 理解が曖昧な箇所は問題集で演習

以上の流れで取り組むとスムーズに進みました。

夏休みに向けて

夏休みの宿題は夏休みが始まる前にほとんど仕上げていました。プリントや教材は渡された当日に全て終わらせることを目標としました。夏休みに入る頃にはやるべき宿題はわずかでした。こうすることで、自然の中で思う存分夏休みを楽しめました。

夏休み期間中は、山や川で自分の好きな虫とりや魚とりに熱中し、生き物の飼育や植物の栽培をしました。大峰の山々や信州の高山にもよく登りました。とはいえ、全く勉強をしなかったわけではありません。時間を決めて、読書と勉強を続けていました。

小学生の頃から私は、学校の勉強と自分の勉強を明確に区別し、並行して進めていました。学校の勉強とは、学校から出される宿題や授業の予習・復習などです。一方、自分の勉強として、先取り学習や関心のある分野について書物を読み進めました。夏休み期間中は自分の勉強を中心に取り組みました。朝から勉強していましたので、学校があるときと比べると、学習時間が大幅に増えて順調に進みました。

学習内容はすべて自分で決めていました。人から与えられた課題をするだけでは力は伸びません。自分でやることを決めて、計画を立てて、取り組むことで成長します。勉強でも遊びでも主体性が意欲を高めてくれます。 受験生の方はとにかく悔いなくやり切るだけです。一度の入学試験で将来の自分の居場所が決まるのですから、心して取り組む必要があります。何が必要で何が不要か。自分で取捨選択して学習した過程が、入学試験に反映されます。

本記事は、毎月発行している「学心だより」の抜粋文です。期間限定で公開いたします。

この記事を書いた人

学ぶ楽しさを伝えたい。
自分で学べる子どもたちを育てたい。
2022年春に新規事業立ち上げ。教育で貢献します。