定期テストとの向き合い方

定期テストとの向き合い方

中学生になると、学期の中頃と終わりにそして学年の最後に定期テストがあります。定期テストは小学校のテストより大きなテストで、成績や進級・進学に関わるため、重要であると見なされています。

日常学習の習熟度確認として、テストが行われるのであれば良いのですが、進級・進学の選別に利用するためのテストは良くありません。高得点をとった方が良いと考え、テストのために勉強するようになるからです。テストに振り回されてしまうと、何のために学校に通っているのか、勉強の意義さえも見失ってしまいます。そこで、テスト勉強の効率化(時間をかけずにいかに得点するか)を考えます。

テスト勉強をスムーズに進めるコツ

私が中学1年生のときに実際に行った方法をもとに、高得点をとるための勉強法を考えていきます。

▽まずは計画

 計画を立てないと何も始まりません。「どの日に何をするのか」を具体的に決めていきます。英語・数学は毎日学習するようにし、国語・理科・社会は交互に進めていくと良いです。いきなり計画するのが難しければ、「その日にやることリスト」を紙に書き出すだけでも効果があります。完了したら取り消し線を引いて、進捗を管理します。

▽対策は3週間前にスタート

テストは日程と出題範囲が決まっています。そのため、できるだけ早めに完成させた方が優位に立てます。3週間前から試験勉強を開始し、1週間前には8割以上得点できる程度に仕上げると良いです。

一度高得点をとれば、テスト勉強の要領がつかめて、次回以降の学習が楽になります。集中して取り組めば、努力量に応じて簡単に点数が伸びます。慣れてくると、勉強法を工夫していくと良いです。

▽思考系を早めに完成させる

テストは大きく2つのパートに分かれます。

  1. 考えれば解ける問題(思考系)
  2. 考えても解けない問題(知識系)

 思考系の学習は、習得するのに時間がかかります。数学や英語は、授業でわからない点を先生に質問して、すぐに解決する習慣をつけておきます。積み上げ型の教科は、基本を理解することが肝心です。

知識系の学習は、(期間を空けると忘れてしまうため)短期間に集中して暗記します。

1週間前から最終チェック

テスト1週間前からは、最終チェックを行います。

日程と逆順に教科の習熟度をチェックしていくと効果的です。例えば、A→B→Cの順で試験がある場合、逆からC→B→A→C→B→Aの順で確認していきます。試験の前日に、該当教科を勉強できるように計画を組みます。

これまでに間違えた問題や、重要な単元を中心に、確実にできるようにしていきます。弱点を一つずつ解消していくのです。最終チェックは何回も繰り返し行った方が、点数につながりやすいです。

さらに高得点をとるために

私の通っていた中学校では、テストが終わるたびに反省シートが配られ、「テストの振り返り」を行っていました。内容は以下の通りです。

  1. 各教科の目標点と得点を記入する
  2. 反省点(失点理由)を列挙する
  3. 次回の目標を記入する

この「振り返り」が役立ちました。1年1学期の英語の成績は良くありませんでした。答案用紙を見直すと、同じ間違いがいくつかありました。誤答の中には日常学習で解決したはずの問題も含まれていました。一度理解できても、テストでは正答を導き出せませんでした。これは演習量が足りていないことを意味します。これらの反省点を踏まえて、反復学習を徹底しました。英語は1年の夏休みに200問の英作文を繰り返し練習することで向上しました。

テスト勉強からの解放

テストのたびにテスト勉強に時間を取られてしまうと、他の勉強ができなくなってしまいます。テストのためだけに勉強するのを空しく思いました。そこでテスト勉強のさらなる効率化を考えました。

まずは、日々の復習の徹底です。授業で習った箇所を参考書で調べて、応用事項まで習得することを心がけました。こうすることでテスト前にはおおよその内容は理解できて、あとは細かな事柄を暗記して仕上げました。ところが、毎日の復習を怠り無くしていると、自分のしたい勉強をする時間が少なくなりました。そこで、復習時間を減らして、予習に力を入れることにしました。英語・数学を中心に先取り学習をすることで、授業の内容がすんなりと頭に入りました。そのうえ、授業が復習となって学習内容の理解が深まりました。こうして、少しずつ勉強方法を見直し、改善していきました。

本記事は、毎月発行している「学心だより」の抜粋文です。期間限定で公開いたします。

この記事を書いた人

学ぶ楽しさを伝えたい。
自分で学べる子どもたちを育てたい。
2022年春に新規事業立ち上げ。教育で貢献します。